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雲行き怪しい午後の日に

二次創作main…日和、VOCALOID率高め   稀に掌アリ
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  • 01/21/04:27

ボカロ脳内設定


レンリン、カイミクが多し。
カイメイとかも稀に見るかも。ぶっちゃけ、雑食。
亜種もたまあに。
マスターはあんまり出てきません。よくボカロのことわからないっすから。


リン(14)

 一人称は「リン」か「あたし」
 世間知らずのお嬢様といった感じだが、お転婆で人懐っこく、好奇心旺盛。
 みーんな大好き、らしい。レンは特別。
 たまにマセたり、「悩殺バディー」とか言ったりもする。因みに、ひんぬー。
 ミクよりも天然で鈍感。後先考えずに行動しやすい。
 ボケ担当だったりする。

レン(14)
 一人称は「俺」
 リンがとても大事。以前のマスターに捨てられたので人間不信に陥っている。
 自分で勝手にリンとの世界を作ってしまっている。その為、初対面の三人に対しては反発的だった。
 今もそんなに友好的ではないが徐々に打ち解けていっている。
 ツンデレだったりヘタレだったり色々。某所では将来も心配されることも。
 兎に角、リン一筋で、リンに誰かが触れたり喋るだけでもヤキモチをやいてしまう。
 カイトがそんなに好ましくないらしく、いつも喧嘩を売ってしまう。
 素直になれないのも、また彼の長所のひとつ?
 数少ないツッコミ担当。

ミク(16)
 一人称は「私」
 いつもおどおどしている。カイト以外には優しく温厚。
 カイトに対しての態度はとても酷いもので、冷たくあしらう…?しかし、それも愛情の裏返し。
 メイコよりもカイトに愛情を注いでおり、「お兄ちゃん」として敬いながら愛している。
 家事全般が得意というよりも日課になっている。
 ほえほえとしていて、裏表が無いので殆どの人に愛される立場。勿論、策略でもなんでもない。
 リンの一二を争うほどのド天然で鈍感。
 ボケ担当?

カイト(20)
 一人称は「俺」だったり「僕」だったり。
 バカイトで有名。
 重度のシスコンで、ミクやリンに愛情をたっぷり注いでいる。勿論、レンも大事な弟としてみている。
 普段はしゃきっとしていなくて、頼りがいがなく、いつもメイコに修正されている。
 しかし、やる時はやるらしく、初対面のレンに対して叱ったこともある。
 美形なのでその外見に騙される人が多いらしい。
 ミクが本当に大好きで、いつもべたべたとしている。だが、自身は嫌われていると思っている。
 ミク>アイス>歌といった感じのダメダメ人間。
 ボケボケ。

メイコ(21)
 一人称は「あたし」か「私」
 この人もカイト以外には愛情を注いでいる。しかも、重度の酒好き。
 幼い頃は可愛くて町内???のアイドルだったらしいが、今はもう列記としたおばさんを通り越したおじさん。
 相談役のような感じで、ミクやレンの相談をいつも受けている。
 頼りがいのないカイトに対して、普段は冷たい。しかし、それは愛情の裏返しで実は大好きで仕方がない。
 特別はマスターだったりする。
 不甲斐ない輩は、女でも男でも正義の鉄拳をくわえる男らしい人。
 面倒くさがりやだったり、辛辣な言葉を吐いたりする。だが、一番このメンツの中では優しく、しっかりしている。
 お酒が入ってても入ってなくてもボケツッコミ両担当。

マスター(?)
 絶対音感の持ち主。勿論、男。
 いつも五人のことを気にかけている。
 相談役のメイコの相談も受けているほど。
 優しくて温厚。一生五人とは分かれたくないと思っている。
 本名、年齢不詳。容姿も不明である。
 リン曰く「すっごい美形☆」
 メイコに言わせて見れば「ま、普通な顔かな」


三十路の人とか、弱音な人とか、ツンデレな人とかも出したい。
あと、アカイトとか。
あ、がくっぽいど忘れてた。ま、あの人はいい。

CPとしては
・レンリン
・カイミク
・マスメイ

だったりじゃなかったり。

続きにて各キャラの呼び方と反省をば。
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その他諸々

C'est encore demain

「あー、アニィー……」

 俺は今更ながら後悔をしている。彼女と付き合ってしまったことや、彼女を愛してしまったこと。裏切ったこと。そして、幸せにしてやれなかったこと。自分への苛立ちが日に日に増していっているような気がする。頭に手を当てると、知恵熱を出しているようで熱い。
 けれど、仕事をさぼっているように見えてしまう(何時もの俺の態度は不真面目だから)ので、ガネンに頼んだ。

「熱出たっぽいから体温計ないか?」
「……スティーブ、いつまで貴女はそうやって駄々を……」
「あー、すみませんっ。もうアニーのことは忘れますっ」

 こいつに懇願したのが悪かったと思い、俺はすぐさま踵を返した。俺は子供の頃から変わっていない。我儘で自己中心的で直ぐに嫉妬の炎を燃やして、自分も相手も傷つけてしまう。そんなの重々分かっている癖に、ブレーキがかからない。
 けど、ブレーキがかからなくなったのは、ダレンのせいだと感じている。あいつは俺以上に他人を裏切った。今だってアニーに何も打ち明けずに、バー・ホーストンと仲良くやっているだろう。若しかしなくとも、ガールフレンドやら友達だって作っているに違いない。悔しい、悔しくて仕方がない。なんで、俺以外の親友をあいつは作るのだろう。なんで、俺の愛しい人を裏切るのだろう。
 途端に怒りの炎が燃え盛る。アニーのことを思うと、あの時のダレンの表情や言葉を思い浮かべると。けれど、俺が一番最悪だってことは分かってる。世間から見たら、ダレンは正義の味方で俺は差し詰め悪魔だろう。だって、愛しい人を見捨ててしまったから。
 怒りの炎と同時に俺の頬には涙が伝う。そして、意識が遠のいた。



 あの夜、俺は家を出てた。「妊娠した」と聞いたのは直接ではなく、電話越しからだ。其の時の俺は大いに喜んだ。しかし、前々から決めていたことがあった。……それは、彼女に暴言を吐き、そのまま家を出て行くことだった。子供の頃から考え付いていたこと。だが、彼女と触れ合っていくうちに、「憎しみ」は「愛」へと変わっていった。最初はダレンと同じような表情をするアニーが憎かった。出来ればこの手で葬り去りたかった。けれど、あいつへの復讐劇がつまらないものになってしまうため、其れを避け続けてきた。しかし、今はどうだ。アニーが愛しくて、愛しくて、彼女の側にずっといたくて仕方がないのだ。
 けれど、そんな愛情はあの時で終わりにした。彼女にはもっと、そう、素敵な人が現れるはずだからだ。
 寒い。体の芯まで凍えそうな寒さだ。彼女は多分、俺の帰りを待ち草臥れてるであろうが、寝てしまっているであろう。キッチンで。そんな寝顔を想像したら、今から家へ向かうのが億劫になった。このまま行かずに、行方を晦ますか、それともバンパニーズに身を委ねてしまうか。それとも……俺は首を横に振り、そのまま家の中へ入った。まだ明かりがついていて、アニーらしく思わず笑ってしまった。キッチンで彼女を見た次の瞬間、俺は笑みを消失した。というよりも、冷ややかな瞳に変えた。そして、ゆっくりと彼女の目蓋にキスをし耳元で囁いた。

「やあ、アニーお早う」

 彼女はそれだけで起きた。少しばかり寝惚けていたのか俺を凝視している。俺の正体が分かったのか、いきなり抱きつき「お帰りなさい」と微笑む。こんなことは予想の範疇だ。俺は優しく彼女の肩を離し、冷たい笑いをした。
 アニーはこれから何が分かるか検討がついたらしく、まるで獣をみるような目で俺を見る。やめてくれ、やめてくれ。そんな声が心の中に木霊する。アニーに対してか? いや、違う。こんな俺に対してだ。

「寝心地はよかったか……? お前の夢を当ててあげようか。其れは、三人で幸せに暮らす夢。そうだろう……? アニー」



 俺は一晩中泣き喚いた。あの時のことが悔しくて悔しくて堪らない。アニーの泣き声が耳にこびり付いている。あの時、華奢な彼女の体を抱きしめる事だってできた。なのに、なのに……。
 憎むべきは相手、そうダレン。ダレン・シャンだ。あいつが裏切らなければアニーだって俺だって幸せになれたんだ。

「C'est encore demain」

 彼女は寝息で言っていたような気がする。誰に対して言ってたのだろう。昔の級友か? それとも、ダレンか。いや……俺に対してだろう。彼女はきっと薄らでも分かっていただろう。
 さよなら……愛すべき人。

fin

アトガキ

微風のイタズラ

 ふんわりとした微風が吹く。
 いつものように、河原でサイン会をしている。
 隣には寝息を静かに立てている、マネージャー。そして、頬杖をついて隣で野球をしている少年たちを見つめているのが、私。とても退屈そうでため息をついてる……なんていうのは内緒。
 かきーん、あ、ホームランだ。
 しかし、こっちにボールが来る気配はない。嗚呼、なんとも退屈なのだろう。
 しかも……サイン会には誰も来ない始末だ。昨日まで来ていた幼児達にも呆れられたのだろう。くそう、舐められたものだ。
 とてもとても不幸な私。もう、ポジティヴになんて生きていけない。このまま、アイドル人生を絶ってしまっても構わないのかなあ。なんて思って、ため息をついてみるテスト。しかし、何も解決されなかった。ただ、ぽっかりと穴が開いた。それだけだ。
 もう気が狂ってしまえ! と思い、首をぶんぶんと振ってみた。はたから見ればおかいな人。それでもいい、私の思いがこの空のように晴れるのなら、空っぽになれるのなら!

「サキちゃん……なあにしてるの」

 おっとりとした声。ああ、マネージャーだ。

「な、なんでもないです」

 私は何時も以上に素っ気無く答えてみた。マネージャーは「そうか」といってまた寝る……というのがいつものパターンなのだけれど、今日はなぜか違う行動に出た。私の頭を撫でながら、諭すようにこういったのだ。

「あんまり、無茶すんなよ」

 かぁっと顔が赤く染まっていくのが分かる。如何しよう、胸も高鳴ってきた。口を動かそうとすると、急にマネージャーは寝てしまった。今ではすっかり、寝息をたててしまっている。本当に暢気だ。
 しかし、それでもいい。何だか、空っぽだった心が満たされた、そんな気がしたから。
 微風がまた、吹く。草を靡かせ、川の流れを穏やかにしながら。そして、彼の髪を揺らしながら、通り過ぎる。
 まるで、それは微風のイタズラ。可愛い可愛い、小さなイタズラ。

「よおしっ、頑張らなくちゃ」

 誰にも、負けないように。


「サキちゃんイズなんばーわんっ……むにゃむにゃ」

fin

アトガキ

ツマラナイっ

 つまらない。詰まらないったら詰まらない!
 だって、妹子がいないし、竹中さんだって家族に会いに行くとか行って留守だし、馬子さんも相手してくれないし(当たり前だけど)、調子丸も具合悪いみたいだし……。揃いも揃って私の相手をしてくれない!
 しょうがない、と一言ですむことじゃないんだ。誰かが一緒に遊んでくれれば仕事も捗るし、其れにお楽しみっていうのも増えるのだ。

「あー、妹子ぉーーーーーっ」

 彼女の名前を叫んでしまうのは何故だろう。
 しかも、とっさに思い浮かぶのはいつも妹子である。
 最近、顔をあわせると不思議な、何だか居心地が悪い気持ちに陥るし……。
 ムシャクシャしたので、山盛りになっている書類をそこら辺にぶちまけてみた。別に、いい。此処に来るのは私と妹子と馬子さんくらいだ。この位の片づけなら、妹子に任してしまおう。だって、あいつは私の命令には逆らえない宿命にあるのだから。
 でも、ムシャクシャとか蟠りは消えない。如何したものか。
 自分でばら撒いた書類なのに、またしてもそれらを見てると憤りを感じてくる。あー、暴れてみたいとかなんて思ったりもしている。摂政だから少しの我儘も許してくれる……筈が無い。
 あー、早く誰か来てくれっ!
 そう神様に祈っているとき、扉が静かに開けられた。

「失礼しまー……」

 扉を開けた主とぱっちりと瞳があう。私の格好は大層おかしいもので、書類の上で跪いており、両手を組んでいるというなんとも滑稽な格好である。しかも、その主とやらは妹子。あ、やばいと思ったのも束の間、鋭い右ストレートが飛んできた。
 これまた妹子で、突っ込みもこの格好に対してではなく、部屋の汚さだった。

「なんで書類ぶちまけとんじゃこらぁああああああっ!」
「おひつっ!」

 今日も今日とて痛いし、怖いし、口が悪すぎる。
 嗚呼、口からまた鉄の味。
 苦くて苦くて、でも、暖かい。妹子の右ストレートなんか落ち着くし。
 はっ、若しかして私ってマゾ?


「すみません、太子。勢い余って右ストレートぶちかましちゃいました。でも、太子が悪いんですよ。こんなに書類ぶちまけて」

 久しぶりに見る、赤いノースリーブのジャージ。何時も仕事中は正装だというのに今日はどんな気変わりなのだろう。私はそればかり気になって仕方なかった。

「……話聞いてますか」
「あ、うん、聞いてる聞いてる」
「まあ、いいです。金輪際こんなことなければ」

 すまし顔をしているが、何だかんだいって片づけを手伝ってくれている。甘いんやらやさしいやら、分からないがまあ、助かる。

「あ、そうです。太子」
「なんだ芋」
「芋じゃないですってば! ……気を取り直して、お客さんが来てましたよ」
「え、美人さん?」

 眼を輝かせて聞くと、妹子は複雑そうな顔をして「ええ」と低くつぶやいた。そして、また無理やり笑みを浮かべると、書類にまた手を伸ばした。

「太子のこと、お気に入りらしいですよ。一目あいたいと仰られておりました」
「へー。で?」
「で? って……お会いにならないのですか?」
「ああ。だって、私にはちゃんと妹子がいるしっ」

 屈託ない笑顔を浮かべ(たつもり)、私はそのまま後ろから抱きついた。寂しそうな背中と下がっている肩を見ていると、なんとも抱きつきたい衝動に駆られたのだ。殴られるのは承知の上だ。しかし、私のせいで泣かせてしまったのなら償うしかない。
 殴られるかと思い身構えていると、彼女の右手は私の左手に触れた。

「有難うございます……」
「いも……」

 そのままキスをしようとした。すると、彼女は行き成り右アッパーを食らわせてきた。

「調子に乗るなっ! このアワビがあああああああああっ!」
「くぬぎいいいいいいいいいいいっ!」

 嗚呼、痛いけど、痛いけど、これが私の日常。
 「ツマラナイ」……よりは数十倍マシ。かな?


fin

つづきはこちら

恋心、燃え盛り時


 穏やかなお昼休みに突入した。俺は何時も通り、屋上に行き、コンビニで買ったパンを食べようとしていた。すると、幼馴染の女が行き成り、隣に失礼したのだ。何時もは友達とわいわい教室でお弁当を食べている。今日は一体如何したというのだろう。
しかし、俺達はどちらも口を開こうとはしなかった。あー、このまま貴重な休み時間が終わってしまうのかと思うと身震いをしてしまう。溜息をつこうとした。
「ムカつく!」
 すると、咄嗟に彼女は叫びだした。パンを食べていた最中だったので、驚いて俺は口内に入っていたものを噴出した。牛乳じゃなくて心底良かったと思ったが、彼女――衣咲はそうでもなかったらしく、先程よりも憤慨していた。当たり前のことだろう。だって、卸したての制服が、俺の口内に入っていたパンに汚されてしまったのだから。
「ちょ、臭い! てか、汚いっ。早く拭いてよ」
「あー、すまん」
 と、適当に謝っておく。この状況でキザに「牛乳じゃなくて……よかったな」なんて言ったら、殴られ蹴られ更に酷いことをされかねない。衣咲は、女だからといって舐めて掛かってはいけない存在だ。小学校の頃から直ぐに暴力は振るうし、口も悪い。まるで餓鬼大将のようだ。というよりも、餓鬼大将だった。活発すぎる、俺にとっては厄介者だった。
 その頃と比較すると、こいつは大層成長したと思う。女らしくなったし、背もそれなりに高くなったし。あ、其れは当たり前か。其れに、胸まで発達している。尻は昔からいい形だったし……って、変態か、俺は。
 煩悩を振りほどこうとすると「早くっ」と牙をむいた衣咲が偉そうに俺の前に立っていた。白いハンカチを手に持っている。拭け、と命じているのか。普通は、男の俺に頼まないだろと不服そうな表情を浮かべた。無視をして、牛乳に手を伸ばそうとしたら、其れよりも先にぴしゃんと手の平を打たれる。

「なあに、無視しようとしてるのお? 早く拭きなさいっ」
「……普通は同性に頼むと思うが」
 と、俺が噴出したパンだらけのスカートを指差す。すると、衣咲は顔を真っ赤にさせ其の儘、後ずさった。怒りのせいで自分のことも見えなかったのか。この女は。そして、牛乳のストローを口の中に入れる。
「あのね、聞いてくれる。私のお悩み」
「嫌だといったら……」
「ふざけんな」
「はい、ちゃんとご静聴します」
 見事な脅迫。泣きたいぞ、と心で思うと、其れを感じ取ったのかなんなのか、衣咲は急に泣きそうな表情になった。でも、俺みたいな一時的なものじゃなくて、溜め込んでいたのだろう。その”お悩み”とやらを。
「好きな人、いるの」
 そりゃ、お年頃の女の子だからな。
と、心の中ですばやく突っ込んでみる。
「その人は格好よくないし。頭も悪いし。あ、でもスポーツはできる。それと、背も高いしやけに筋肉質だし」
 酷い言い様だな。その男、惨めで可哀想だな……。本当に衣咲は悪趣味だなあ。
「ぶっきら棒で面倒くさがり屋で。でも、優しい人。だから、クラスの評判もぴか一なんだ」
 クラスの奴らは、すっごい悪趣味な奴なんだな。うんうん、と勝手に頷く。すると、そんな姿を見た衣咲はくすりと微笑んでいる。何だよという顔で睨むと、行き成り怖い顔になった。致し方ないので、しょんぼりしていると続きを話し始めた。
「人気投票ではいつもナンバーワン。ライバルも多くて大変なんだ」
「……で、其れが何のお悩みなんだよ」
「こっからが重要だから、ちゃんと耳澄まして聞きなさいね」
 もう一度、脅迫。こいつは絶対に彼氏できないぞ、と心に思い、命令通りに耳を澄ましてみる。
「そんな私の好きな人……判る?」
 微風に吹かれて、靡く栗色の長い髪。太陽がまぶしいのか細められた瞳。艶っぽく大人びた表情。俺の口は蠢いていた。答えようとしない俺に、衣咲は見兼ねたのか、立ち上がって指を差した。
「それは……」
 キーンコーンカーンコーン、いいところでのチャイム。こけっという効果音とともに、衣咲は少しだけ転げた。よし、リアクションは満点だなと思い指で丸を作ってみた。すると、衣咲は顔を真っ赤に染めて、回れ右をした。
「ちゃ、チャイム鳴っちゃったから。そ、そんじゃ先に戻ってるわね」
 駆け足よーい、始め。という号令が似合っていた。あ、この丸は余計だったか。と思い、全ての行動を振り返ってみてみるととても恥ずかしいものだった。

「その人は格好よくないし。頭も悪いし。あ、でもスポーツはできる。それと、背も高いしやけに筋肉質だしぶっきら棒で面倒くさがり屋で。でも、優しい人。だから、クラスの評判もぴか一、人気投票ではいつもナンバーワン。ライバルも多くて大変。そんな私の好きな人は……」
 言わなくても判る。
「だって、其れは……」
 その声も、もう一つのチャイムにかき消された。やばい、授業に遅刻してしまう。嗚呼、牛乳よ。腐れないでくれ給え。
 そして……、この恋心よ、いつまでも燃え盛っていてくれ。

/恋心、燃え盛り時

アトガキ

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