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素晴らしき愛の考察
「ねえねえ、スティーブ。あたし達、何ヶ月付き合ったと思う?」
可憐なおさげを振り回しながら、俺の彼女アニーは顔を突き出して尋ねる。俺と言えば、あの時と変わらずにオカルト本を見ており詰まらない男と称されても仕方がないが、彼女はそんな俺に積極的に話しかけてくる。初めは少しうざったかったが、今となっては其れまでも愛らしく思えてくる頃だ。
俺はそんなアニーに対して意地悪をしたくなった。期待と不安で一杯な胸。きっと高鳴っているだろう。しかし、其の気持ちをぐちゃぐちゃに壊したくなってきた。猟奇的な人格が露になった瞬間だ。
「さーな。其れよりも、もっと愛を確かめ合わないか?」
「そ、それって……?」
「こーいうこと」
といい、無理矢理に彼女の唇を奪い去りソファの上に押し倒す。ふわふわのソファにしたので余り衝撃はなかったようだが、彼女の顔には不安が滲み出ていた。普段の理性のある俺だったら此処で高笑いをして止めていただろうが、今の理性がない俺はもっと彼女の全てを知りたかった。やめて、という悲痛な叫び声を出している彼女にも気を留めず、俺は思うが儘にアニーの全てを奪った。
気づいたらもう深い夜は過ぎ去っていた。アニーはすやすやと心地の良い寝息を立てている。髪を下ろした姿は何者にも勝てないような美貌で溢れていた。長い睫毛も白い肌も細い手足も何もかも全て俺の者のように思えた。
俺の中の獣はやっと去ってくれたらしい。微笑ましい気持ちが溢れかえってきた。俺はふうっと溜め息をつき、アニーの頬に柔らかい口付けをする。彼女は起きてはいないが少しくすぐったいような素振りをした。また獣が復活しそうになったがちゃんと抑える。窓を見ると朝日はもう直ぐ出掛かっていた。白いカーテンさえも透き通るほどの、真っ赤で壮大な太陽。また楽しい一日が始る、そんな気持ちが溢れてきた。
そうして、もう一度アニーを見る。すると、俺の脳裏にはダレン・シャンの姿が思い浮かんだ。だが、其れを直ぐに振り払い真っ裸だったので近くにあった衣類を着用した。
「そういえば、付き合って二ヶ月だったけか……」
アニーの両親も心配しているだろうし、俺は早速キッチンへ向かい朝食を作ることにした。
アニーの大好きなスクランブルエッグにしようか、それとも昨日の残りの……。昨日のことは謝らなくてはいけない。冷蔵庫を見ながら落胆した俺はとある物が目に入った。其れはとても懐かしいもので、今すぐにでも地面に叩きつけて壊したかったが直ぐに目を反らした。
また、こうした億劫な日々が続く。そう考えるとダレンの血を見たい。アニーの笑顔を思い浮かべてもやるせない気持ちが広がる。やはり、俺はバケモノで悪魔でどうしようもない人間だ。
起きてきて欲しくない、今は。
最終的には暗めです。
途中はえちぃのですが、とりあえず控えさせて頂きました。
そんなの書いたら生々しくて仕方ないでしょっ。
可憐なおさげを振り回しながら、俺の彼女アニーは顔を突き出して尋ねる。俺と言えば、あの時と変わらずにオカルト本を見ており詰まらない男と称されても仕方がないが、彼女はそんな俺に積極的に話しかけてくる。初めは少しうざったかったが、今となっては其れまでも愛らしく思えてくる頃だ。
俺はそんなアニーに対して意地悪をしたくなった。期待と不安で一杯な胸。きっと高鳴っているだろう。しかし、其の気持ちをぐちゃぐちゃに壊したくなってきた。猟奇的な人格が露になった瞬間だ。
「さーな。其れよりも、もっと愛を確かめ合わないか?」
「そ、それって……?」
「こーいうこと」
といい、無理矢理に彼女の唇を奪い去りソファの上に押し倒す。ふわふわのソファにしたので余り衝撃はなかったようだが、彼女の顔には不安が滲み出ていた。普段の理性のある俺だったら此処で高笑いをして止めていただろうが、今の理性がない俺はもっと彼女の全てを知りたかった。やめて、という悲痛な叫び声を出している彼女にも気を留めず、俺は思うが儘にアニーの全てを奪った。
気づいたらもう深い夜は過ぎ去っていた。アニーはすやすやと心地の良い寝息を立てている。髪を下ろした姿は何者にも勝てないような美貌で溢れていた。長い睫毛も白い肌も細い手足も何もかも全て俺の者のように思えた。
俺の中の獣はやっと去ってくれたらしい。微笑ましい気持ちが溢れかえってきた。俺はふうっと溜め息をつき、アニーの頬に柔らかい口付けをする。彼女は起きてはいないが少しくすぐったいような素振りをした。また獣が復活しそうになったがちゃんと抑える。窓を見ると朝日はもう直ぐ出掛かっていた。白いカーテンさえも透き通るほどの、真っ赤で壮大な太陽。また楽しい一日が始る、そんな気持ちが溢れてきた。
そうして、もう一度アニーを見る。すると、俺の脳裏にはダレン・シャンの姿が思い浮かんだ。だが、其れを直ぐに振り払い真っ裸だったので近くにあった衣類を着用した。
「そういえば、付き合って二ヶ月だったけか……」
アニーの両親も心配しているだろうし、俺は早速キッチンへ向かい朝食を作ることにした。
アニーの大好きなスクランブルエッグにしようか、それとも昨日の残りの……。昨日のことは謝らなくてはいけない。冷蔵庫を見ながら落胆した俺はとある物が目に入った。其れはとても懐かしいもので、今すぐにでも地面に叩きつけて壊したかったが直ぐに目を反らした。
また、こうした億劫な日々が続く。そう考えるとダレンの血を見たい。アニーの笑顔を思い浮かべてもやるせない気持ちが広がる。やはり、俺はバケモノで悪魔でどうしようもない人間だ。
起きてきて欲しくない、今は。
最終的には暗めです。
途中はえちぃのですが、とりあえず控えさせて頂きました。
そんなの書いたら生々しくて仕方ないでしょっ。
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