掌_
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忘却ノ彼方 序章
気がつくと私は見知らぬ書斎のようなところに寝転んでいた。頭には靄がかかっており、頭痛がする。今にも戻してしまいそうになったが情けないのでそのまま汚物を飲み込むことにする。苦味が口内に広がるが致し方ないことだ。
ゆっくりと重たい体を起こすと、これまでの経緯を思い出そうとする。しかし、其れを頭が拒む。またもや戻しそうになりその場に蹲った。もう一度飲み込むと私は立ち上がり歩き出した。
自分の名さえ思い出せない。言語さえままならないかもしれない。人影らしきものが見当たらないので何かを確かめる術は決して見当たらない。あるのは限りない本棚と限りない真っ赤な本だけ。気が狂ってしまいそうなほどの同じような景色に私はうんざりした。
「あー! もう、私は摂政で偉いのに」
意味の分からない独り言を叫ぶ。本当に私はどうにかしてしまったのだろうか。水色のジャージを着用しているところで突っ込むべきところなのだろうか。服の裾を掴みながら近くにあったベンチへしゃがみ込む。足はもうつかれきっている。何時間歩いて叫んだのか判らない。
深い溜め息をつく。若しかしたら、本当に気が狂うまで歩きまわされるかもしれないのだ。ふうっと深い溜め息をつく。このまま衣食もせずにしに至ってしまうのかと思うと淋しくて情けなくて仕方が無くなる。なので、私は最後の力を振り絞って歩き出すことにした。
「何も無かったら……」
嗚呼、私は何を言いたかったのだろう。何者かの顔が脳裏にチラつく。だが、ぼけており目を細めても誰だか認識できない。知っているようで知らない。もどかしくて仕方が無い。
「ムギーっ」と思わず叫んでしまった。もう恥じらいなんてものは無く普段通りに私に戻ってしまったような気がした。通常の自分、なんてものとっくに何処かへ置き去りにしてしまった。私は立ち止まり目を瞑る。真っ暗闇の中に映る一つの耀き。私は其れを掴むようにそっと手を差し伸べた。すると、何かを掴んだような気がした。堅い……。目を開けると予想通りのものが手に収まっていた。私はそのまま投げ捨てようとしたが、答えが其処にあるような気がしていつの間にか開いてしまっていた。
「……ぷはっ。あ……」
可愛らしい妖精なのだろうか。中からおかしなものが出てきた。茶色の短い髪に整った顔立ち。服装はノースリーブの赤いワンピースの下に赤いジャージを履いている。掌サイズでとても小さく正に妖精と言った感じだが透明の羽根はついていない。
どこかで見たような気がしたが気のせいだろう。私は思わず掌に乗せてしまった。すると、妖精は恥ずかしそうに顔を赤く染め一礼をした。
「初めまして。信じ難きことかと思いますが、妖精の妹子と申します。貴女……太子の記憶を取り戻すためにこの本から出てまいりました。どうぞ宜しくお願いします……って、太子聞いてますか?」
何処かで聞いたことのある無機質な声。何故だか温かく懐かしく思わず身震いをしてしまうほど気味が悪かった。私は其れを隠すために違う手で鼻を穿っていた。すると、妖精の妹子は気に食わなかったらしく怒りを露にしている。小さな拳をわなわなと震わせている。
「あー。うん。てか、ぶっちゃけ私の記憶って何?」
「言いますからこの汚い手で僕を乗せるのはやめてもらいませんか?」
「なんだとっ。私がカレー臭いというのか? またお前は……ってえ?」
妹子はにやりと笑いそのまま言葉を続けた。
「一つ目の記憶、思い出しましたね」
何個あるというのだろう。気が遠くなるほどあるのだろうか。けれど、少しだけ脳裏に浮かんだ女性の姿は形づいてきたような気がする。
……不名誉だが、一つ目の記憶。私がカレー臭いことと名が聖徳太子。つまり、厩戸皇子だということは思い出した。
「太子の記憶、僕が必ず思い出させますからね」
神々しい笑顔に私はついつい抱き締めたくなったが、ぐっと堪える。
「な、なあ妹子」
「何でしょうか?」
「私達、どこいくの?」
「旅ですよ。何言ってるんですか。ほら、行きますよっ」
もう、どうにでもなれっ!
つづくらしい。
やべ、gdgd
恐らく続かない。
ちなみに判りにくいので設定を箇条書きで上げてみる
・太子、何らかの原因で記憶障害に陥る
・妹子、女体化&妖精化
・記憶探しの旅
・つまりはツバサ・クロニクルのぱろd(氏ね
・シリアス、ギャグ、ブラックなんでもあり
・続くとしたら日和オールキャラでるかもかも。
こんな感じ。
設定でも何でもNEEEEEEE
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ゆっくりと重たい体を起こすと、これまでの経緯を思い出そうとする。しかし、其れを頭が拒む。またもや戻しそうになりその場に蹲った。もう一度飲み込むと私は立ち上がり歩き出した。
自分の名さえ思い出せない。言語さえままならないかもしれない。人影らしきものが見当たらないので何かを確かめる術は決して見当たらない。あるのは限りない本棚と限りない真っ赤な本だけ。気が狂ってしまいそうなほどの同じような景色に私はうんざりした。
「あー! もう、私は摂政で偉いのに」
意味の分からない独り言を叫ぶ。本当に私はどうにかしてしまったのだろうか。水色のジャージを着用しているところで突っ込むべきところなのだろうか。服の裾を掴みながら近くにあったベンチへしゃがみ込む。足はもうつかれきっている。何時間歩いて叫んだのか判らない。
深い溜め息をつく。若しかしたら、本当に気が狂うまで歩きまわされるかもしれないのだ。ふうっと深い溜め息をつく。このまま衣食もせずにしに至ってしまうのかと思うと淋しくて情けなくて仕方が無くなる。なので、私は最後の力を振り絞って歩き出すことにした。
「何も無かったら……」
嗚呼、私は何を言いたかったのだろう。何者かの顔が脳裏にチラつく。だが、ぼけており目を細めても誰だか認識できない。知っているようで知らない。もどかしくて仕方が無い。
「ムギーっ」と思わず叫んでしまった。もう恥じらいなんてものは無く普段通りに私に戻ってしまったような気がした。通常の自分、なんてものとっくに何処かへ置き去りにしてしまった。私は立ち止まり目を瞑る。真っ暗闇の中に映る一つの耀き。私は其れを掴むようにそっと手を差し伸べた。すると、何かを掴んだような気がした。堅い……。目を開けると予想通りのものが手に収まっていた。私はそのまま投げ捨てようとしたが、答えが其処にあるような気がしていつの間にか開いてしまっていた。
「……ぷはっ。あ……」
可愛らしい妖精なのだろうか。中からおかしなものが出てきた。茶色の短い髪に整った顔立ち。服装はノースリーブの赤いワンピースの下に赤いジャージを履いている。掌サイズでとても小さく正に妖精と言った感じだが透明の羽根はついていない。
どこかで見たような気がしたが気のせいだろう。私は思わず掌に乗せてしまった。すると、妖精は恥ずかしそうに顔を赤く染め一礼をした。
「初めまして。信じ難きことかと思いますが、妖精の妹子と申します。貴女……太子の記憶を取り戻すためにこの本から出てまいりました。どうぞ宜しくお願いします……って、太子聞いてますか?」
何処かで聞いたことのある無機質な声。何故だか温かく懐かしく思わず身震いをしてしまうほど気味が悪かった。私は其れを隠すために違う手で鼻を穿っていた。すると、妖精の妹子は気に食わなかったらしく怒りを露にしている。小さな拳をわなわなと震わせている。
「あー。うん。てか、ぶっちゃけ私の記憶って何?」
「言いますからこの汚い手で僕を乗せるのはやめてもらいませんか?」
「なんだとっ。私がカレー臭いというのか? またお前は……ってえ?」
妹子はにやりと笑いそのまま言葉を続けた。
「一つ目の記憶、思い出しましたね」
何個あるというのだろう。気が遠くなるほどあるのだろうか。けれど、少しだけ脳裏に浮かんだ女性の姿は形づいてきたような気がする。
……不名誉だが、一つ目の記憶。私がカレー臭いことと名が聖徳太子。つまり、厩戸皇子だということは思い出した。
「太子の記憶、僕が必ず思い出させますからね」
神々しい笑顔に私はついつい抱き締めたくなったが、ぐっと堪える。
「な、なあ妹子」
「何でしょうか?」
「私達、どこいくの?」
「旅ですよ。何言ってるんですか。ほら、行きますよっ」
もう、どうにでもなれっ!
つづくらしい。
やべ、gdgd
恐らく続かない。
ちなみに判りにくいので設定を箇条書きで上げてみる
・太子、何らかの原因で記憶障害に陥る
・妹子、女体化&妖精化
・記憶探しの旅
・つまりはツバサ・クロニクルのぱろd(氏ね
・シリアス、ギャグ、ブラックなんでもあり
・続くとしたら日和オールキャラでるかもかも。
こんな感じ。
設定でも何でもNEEEEEEE
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