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雲行き怪しい午後の日に

二次創作main…日和、VOCALOID率高め   稀に掌アリ
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  • 03/16/13:26

ヒトヒラノハナ(日和学パロ)

 屋上に寝そべって夕陽を眺めている(自称)不良少年。彼の名は蘇我入鹿と言った。生徒会であるが、聖徳太子と小野妹子のあの関係に腹立たしくなってきたのが、彼のサボり魔を再び蘇らせた。いちゃいちゃするわ、勝手に二人の世界に入り込むわで入鹿は居心地が悪くなった。他の役員なんて来る気配も無い。なので彼は何時の日からかこうして屋上で夕陽を眺めることとなった。時折、淋しい気もするが彼は気にしないようにしていた。
 切れ長で長い瞳に鋭い眼差し。ただ眉を顰めるだけで厳つい彼の女子からの人気は全く無い。好きな人は出来た事はあるが、振られに振られ、十八年間も彼女がいないことが発覚した。絶望や憤り通り越して完全に諦めてしまった。そんな春先のことであった。
 行き成り強風が吹いたかと思うと直ぐにやんでしまった。なんだろうと辺りを見渡ても何も無い。ただ、桜の花弁が虚しく隣にひとつ来ただけだ。入鹿はちぇっと舌打ちをしそのまま眠りに陥ろうとした。すると、痛みが腹部に生じる。

「いってぇー!」

 じんわりと痛む腹部を押さえる。今、彼は憤りを感じている。女子供だろうが叩きのめすつもりだった。いつも以上に鋭い目つきをし、倒れている人間を見つめる。恐らく、寝ている入鹿に足があたってこけてしまったのだろう。一見、男のように見えた。というのも、男子の制服を着ていたからであった。だが、起き上がると可愛らしい顔立ちであった。しかも、瞳には涙を溜めている。一気に入鹿の心拍数は上昇した。性は判らないが、声と顔からして男装をしている女性だろうと勘付く。

「すみません、すみませんっ。あた……僕、ぼーっとしていて……」

 やはりそうだった。あたしといおうとした口を噤み、誤魔化し笑いを浮かべたかと思うとまた泣きそうな顔をする。入鹿は意味も無く立ち上がり首をぶんぶんと横に振った。唇が震えて声がまともに出ないのか身振り手振りだけになってしまう。しかし、少女は納得したようでまだ涙目だがにんまりと笑った。

「僕の名前は清架といいます。貴女の名前を教えてはくれませんか?」
「オレの名前は……えと、なんだったけ。えとー……そ、蘇我入鹿だっ」

 体験したことのない緊張感に入鹿は挙動不審になった。だがしかし、清架は心の其処から微笑んだ。憂いや憐れみの感情なんて彼女には無かった。ただ、入鹿の不思議な言動に微笑んでいた。
 握手を交わすと清架は思い出したように「あっ」と声を張り上げた。一つに結んでいる髪の毛が優雅に揺れる。すると、また泣き出しそうな顔で入鹿を上目遣いに見つめた。

「あの……。蘇我さん。僕、用事があって、帰らなきゃいけないんです」

 何故、そんなことを泣きそうな顔をして自分に対して言うのだと不信感を抱いたが入鹿は何も言わずに頷いた。別に引き止める理由はないし、家の用事だということなら尚更だ。いい事は言えないが、今はおくりだす外方法がない。

「いってこい」
「はいっ。あ、僕、また此処に来ますから。それじゃ、また明日っ」

 また明日、入鹿の耳に酷くこびりついた。高くて可愛らしい鶯のような声に入鹿は一晩中酔いしれることになる。清架が立ち去ると、入鹿は鼻の下を伸ばし、思わず「ひゃっほーっ」といいながら階段を駆け下がっていく。はたから見れば変人だ。身内や知人もこの姿を見ると若干引くであろう。だが、今の彼には止まると言うことを知らない。彼は生徒会室へ向かっていた。
 久しぶりの生徒会室に心が高鳴ったが、先程の少女との出会いとは比較できないと言う風に躊躇いもなく扉を開けた。すると、真面目に仕事に取り組んでいるいつもの二人がいた。だが、太子は頬に氷をあてており、妹子は膨れっ面で不機嫌そうだ。入鹿は扉を閉めたかったが、こんなに派手に開けたらもう取り返しはつかない。挨拶をしようとする二人を遮るように入鹿は声を荒げた。

「オレ、恋したかもしれないっ!」
「えーっ? いきなりぃ?」

 太子と妹子がハモる。
 だが、入鹿は気にしないようににんまりと微笑んだ。

蘇我入鹿、十八年間の中で今一番、恋に輝いてます。


学パロ設定は「http://hinamukai08.blog.shinobi.jp/Entry/16/」でカクニン。
けど、上の学パロとはちょっと違う世界です。
本編は入鹿→うさみで、太子と妹子はいちゃいちゃしてました。喧嘩なんて一切してません。
だから、清架が登場してくるこの世界は違う世界だと言うことです。
清架、という名は本当の名じゃありません。本当は太一くんだったりします
はい、ご察しの通りわたしはにょた大好きです。ラヴァーです。擬人化とか真面目に大好きです。

この世界では入鹿と清架(太一?)が主役です。
たぶん、男装は趣味で……(死)

偽名は朔羅でもよかったんですが、ちょっと狙いすぎかなーと(何が

とりあえず、入鹿さんと半蔵は大好きです←
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