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サイト概要
サイト名:雲行き怪しい午後の日に
管理人名:midorikawa
サイト傾向
・オリジナル(掌率多)
・日*和 芋総受け。芋にょた。稀に細道やマネサキ 日和学園
・V*O*CA*LO*I*D レンリン・カイミク・マスメイ・(カイメイ) 脳内妄想
・ダ*レ*ン・シャン ダレンにょた。スチアニ、クレダレ、ダレデビ、デビダレetc… 学園だれん!
・テ*イ*ル*ズ Sでゼロしい・ロイコレ
*連載*
日和
運命(仮)キャラ設定
序章 01 02 03(更新未定)
VOCALOID
鏡の中 始まり 01 02(更新未定)
midorikawa概要
*その他好き*
マンキン/桜蘭/学アリ/CCさくら/笑顔動画/組曲、流星群/
CLANNAD/AIR/リトルバスターズ!/KANON/
( ゚∀゚)o彡゜えーりん!えーりん! ( ゚∀゚)o彡゜えーりん!えーりん!
*声優*(敬称略)
朴璐美/高山みなみ/佐藤ゆうこ/林原めぐみ/くまいもとこ/桑島法子/
釘宮理恵/川上とも子
置鮎龍太郎/緑川光/宮野真守/鈴村健一/小野大輔/うえだゆうじ/小野坂昌也/関智一
管理人名:midorikawa
サイト傾向
・オリジナル(掌率多)
・日*和 芋総受け。芋にょた。稀に細道やマネサキ 日和学園
・V*O*CA*LO*I*D レンリン・カイミク・マスメイ・(カイメイ) 脳内妄想
・ダ*レ*ン・シャン ダレンにょた。スチアニ、クレダレ、ダレデビ、デビダレetc… 学園だれん!
・テ*イ*ル*ズ Sでゼロしい・ロイコレ
*連載*
日和
運命(仮)キャラ設定
序章 01 02 03(更新未定)
VOCALOID
鏡の中 始まり 01 02(更新未定)
midorikawa概要
*その他好き*
マンキン/桜蘭/学アリ/CCさくら/笑顔動画/組曲、流星群/
CLANNAD/AIR/リトルバスターズ!/KANON/
( ゚∀゚)o彡゜えーりん!えーりん! ( ゚∀゚)o彡゜えーりん!えーりん!
*声優*(敬称略)
朴璐美/高山みなみ/佐藤ゆうこ/林原めぐみ/くまいもとこ/桑島法子/
釘宮理恵/川上とも子
置鮎龍太郎/緑川光/宮野真守/鈴村健一/小野大輔/うえだゆうじ/小野坂昌也/関智一
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嗚呼
鏡の中 01
あたしは大急ぎで家へ帰る。ちなみに、あたしの名前は鏡音リン。現役アイドルで年齢は十四歳。その若さながらも一人暮らしをしているのだ。何で一人暮らししているのかはまあ置いといて、先程、とてもショックなことがあった。それもまた内緒なのだが、あたしはもう一人のあたしにそのことを相談したかった。今すぐ、あの子と話したいのだ。喋れなくても、必死に聞いてくれる可愛いあの子に今日のことを話さなければならないのだ。
一種の道具といってしまえば、そうなのかもしれない。だけど、其れは彼には内緒だ。あたしは漸く家の前に辿りつく。外は真っ暗で彼は悲しがっているだろう。リビングのライトだけでもつけておくべきだったと反省する。
「レンーっ!」
靴をせっせと脱ぎ、部屋の明りを一気につけて姿見の前に行く。すると、彼は現れた。瞳が大きくて色白で小柄。あたしと同じように疲れている表情をしているけど、確かに異性であたしじゃない。説明するのは難しいけど、あたしであってあたしではない。何せ、格好が違う。彼はズボンなのに対してあたしはピンクのひらひらのスカート。髪型も彼は一つに結わっているのに対し、あたしは短くカットしてある。同じようで違う。違うようで同じ。そんなややこしい関係があたし達なのだ。
レンに話したかったことを思い出す度、口角があがる。顔が綻んでしまっているので、レンはあたしと同じような表情をしているが少しだけ不思議がっているのが分かる。「フフフ」と不気味な笑みを浮かべると、レンは先程よりも眉間に皺を寄せる。
「今日ね、嬉しいことがあったの。聞いてくれる?」
彼は黙って頷く。あたしの思っていることが分かるのか、困ったような微笑みを浮かべているが、今のあたしは気にならなかった。嬉しいという気持ちのほうがあったから。あたしはその場に座り込んだ。すると、鏡の向こうのレンも体育座りになる。
「あのね、笑わないで聞いてね。なんとっ! 憧れのカイトさんが話しかけてくれたのっ。いつも頑張ってるねって」
あたしは夢中になっていた。指同士を絡めて一方的にレンに話している。けれど、あたしの頭の中は全面ピンク色に染まっていた。青髪で少しヘタレ気味でいつもメイコさんに暴力を受けているけど、心優しくて相談相手になってくれる、歌手のカイトさん。今、大ブレイク中の彼は忙しいながらも今日、同じ番組に共演して楽屋に行ったら、快く話を聞いてくれた。内容はともかくとして前で笑う彼を思い出すと、やはり頬が赤く火照っていくのが分かる。きっと、これをミクちゃんやメイコさんに言ったら笑われるに違いない。レンだからこそ、言えることなのだ。
だが、レンはカイトさんのことが分からないようでまだ困ったような顔をしてあたしをじっと見つめている。その視線に気づいたあたしは、テレビをつけた。
「良かったあ。やってた。ホラ、これがカイトさんだよ」
あたしはカイトさんを指差してレンに教える。レンはへえといった感じで興味を示していないようだ。詰まらなさそうにテレビを見つめている。あたしはむっとなったけど、レンを見ずにカイトさんを見つめた。長い睫毛にかっこよくて甘く低いテノール。気持ちよさそうに歌う横顔はまるで貴公子のようだ。
すると、とんとんと硝子を叩く音が聞こえる。向こう側でレンが退屈そうに硝子を叩いていた。
「どうしたの?」
レンは時計を指差した。すると、時刻はもうすぐ十一時を差そうとしていた。首から下を見ると、まだお風呂にも入っていないし着替えてもいない。あたしは手に持っていたリモコンを捨てて、急いで箪笥の中から下着や寝巻きを取り出し、朝から湯を貯めていたお風呂へと駆けた。
.
彼女が映し出した映像が、まだ流れている。
会話の流れからして、あの箱の中で歌っている男が、リンの好きな人。
僕よりもすらっとしていて王子様みたいな顔をしている。声も心地よい。
おそらくファンは多いはずだ。
やはり、僕なんて足元にも及ばないということを思い知らされた。
でも、諦められない。
僕は彼女が男を愛している以上に彼女のことを愛している。
そう、名前をつけてくれたあの日から。
僕は現実世界の僕を好きになっていたのだ。
リンが風呂から出てくる音がする。
時計を見ると三十分も経っている。
もう寝よう。
一種の道具といってしまえば、そうなのかもしれない。だけど、其れは彼には内緒だ。あたしは漸く家の前に辿りつく。外は真っ暗で彼は悲しがっているだろう。リビングのライトだけでもつけておくべきだったと反省する。
「レンーっ!」
靴をせっせと脱ぎ、部屋の明りを一気につけて姿見の前に行く。すると、彼は現れた。瞳が大きくて色白で小柄。あたしと同じように疲れている表情をしているけど、確かに異性であたしじゃない。説明するのは難しいけど、あたしであってあたしではない。何せ、格好が違う。彼はズボンなのに対してあたしはピンクのひらひらのスカート。髪型も彼は一つに結わっているのに対し、あたしは短くカットしてある。同じようで違う。違うようで同じ。そんなややこしい関係があたし達なのだ。
レンに話したかったことを思い出す度、口角があがる。顔が綻んでしまっているので、レンはあたしと同じような表情をしているが少しだけ不思議がっているのが分かる。「フフフ」と不気味な笑みを浮かべると、レンは先程よりも眉間に皺を寄せる。
「今日ね、嬉しいことがあったの。聞いてくれる?」
彼は黙って頷く。あたしの思っていることが分かるのか、困ったような微笑みを浮かべているが、今のあたしは気にならなかった。嬉しいという気持ちのほうがあったから。あたしはその場に座り込んだ。すると、鏡の向こうのレンも体育座りになる。
「あのね、笑わないで聞いてね。なんとっ! 憧れのカイトさんが話しかけてくれたのっ。いつも頑張ってるねって」
あたしは夢中になっていた。指同士を絡めて一方的にレンに話している。けれど、あたしの頭の中は全面ピンク色に染まっていた。青髪で少しヘタレ気味でいつもメイコさんに暴力を受けているけど、心優しくて相談相手になってくれる、歌手のカイトさん。今、大ブレイク中の彼は忙しいながらも今日、同じ番組に共演して楽屋に行ったら、快く話を聞いてくれた。内容はともかくとして前で笑う彼を思い出すと、やはり頬が赤く火照っていくのが分かる。きっと、これをミクちゃんやメイコさんに言ったら笑われるに違いない。レンだからこそ、言えることなのだ。
だが、レンはカイトさんのことが分からないようでまだ困ったような顔をしてあたしをじっと見つめている。その視線に気づいたあたしは、テレビをつけた。
「良かったあ。やってた。ホラ、これがカイトさんだよ」
あたしはカイトさんを指差してレンに教える。レンはへえといった感じで興味を示していないようだ。詰まらなさそうにテレビを見つめている。あたしはむっとなったけど、レンを見ずにカイトさんを見つめた。長い睫毛にかっこよくて甘く低いテノール。気持ちよさそうに歌う横顔はまるで貴公子のようだ。
すると、とんとんと硝子を叩く音が聞こえる。向こう側でレンが退屈そうに硝子を叩いていた。
「どうしたの?」
レンは時計を指差した。すると、時刻はもうすぐ十一時を差そうとしていた。首から下を見ると、まだお風呂にも入っていないし着替えてもいない。あたしは手に持っていたリモコンを捨てて、急いで箪笥の中から下着や寝巻きを取り出し、朝から湯を貯めていたお風呂へと駆けた。
.
彼女が映し出した映像が、まだ流れている。
会話の流れからして、あの箱の中で歌っている男が、リンの好きな人。
僕よりもすらっとしていて王子様みたいな顔をしている。声も心地よい。
おそらくファンは多いはずだ。
やはり、僕なんて足元にも及ばないということを思い知らされた。
でも、諦められない。
僕は彼女が男を愛している以上に彼女のことを愛している。
そう、名前をつけてくれたあの日から。
僕は現実世界の僕を好きになっていたのだ。
リンが風呂から出てくる音がする。
時計を見ると三十分も経っている。
もう寝よう。
鏡の中 プロローグ
君は笑った。
鏡の中にいる僕に笑いかけた。
「あたしの名前はリン」
天使のような微笑。
僕も思わず顔も綻ぶ。
彼女は僕に対して初めての満面の笑みを向けてくれた。
すると、彼女は困ったような表情になる。
僕も同じように俯いてしまう。
彼女の表情を伺いたかったが、それさえも拒絶されてしまう。もどかしい。
だが、すぐにリンはにっこりと笑って、手を差し伸べてきた。
「あなたはレン。鏡音レンだよ」
レン、レン、レン。覚えた。僕の名前はレン。鏡音レンだ。
そして、彼女は鏡音リン。
一つになれたような気がした。
でも、僕は鏡の中の住人。彼女は現実世界の住人。
相容れない存在。触れてはいけない存在。
僕は喋れない。彼女は喋れる。喋りかけてくれる。
彼女が泣いていると、僕も悲しげな表情になる。
励ましは出来ない。声をかけることも出来ない。
僕がこうして此処にいても、彼女を見守ることしか出来ない。
「宜しくね、レン」
頭の中に羅列した文字を振り払い、僕は彼女と同じように笑みを浮かべた。
同じように手を差し伸べる。
冷たい、鏡。
僕らの間を隔てる。だけど、僕が存在するには必要すべき物。
嗚呼、そっちに行きたい。リンに触れたい。
鏡を打ち破れる力さえあれば、僕だって……。
「どうしたの、レン。悲しそうな顔してる」
違う。リンが心配そうに僕を見ているから、鏡だから。
「寂しかったんだね。ずっと、あたしがいてあげるからね」
抱きしめてくれる。
でも、リンの温もりは感じない。
だから、僕は聞こえないとしても歌った。彼女の頭に音楽が流れるように。
「レン、歌っているの?」
そして、一緒に音を奏でる。
彼女と初めてあわせた音は本当に初々しくて心地よかった。
こうして歌えるのだから、僕は充分だ。
彼女の耳に僕の声が届かなくても、歌声なら届くのだ。
それが、彼女と僕の初めての出会いだった。
ダレンの育児日記
僕はふと目が覚めた。いやな予感がして、ふと目が覚めてしまった。
ホテルなのですぐに冷蔵庫に手を伸ばせば、いくら喉が渇いていても飲めるといった、便利な機能つき。
だが、生憎牛乳しか入っていなく、仕方が無いのでコップを使わず、ラッパのみをした。クレプスリーが起きていたらきっと怒られていただろう。
カーテンを勢いよく開けた。それが、何時もの日課となってしまっている。子供の頃からの癖で、いつも「うーん……」と唸り声を上げるクレプスリーの声で閉めるのだが、今日は何故か唸り声が聞こえない。しかも、クレプスリーの気配が全く感じられない。まあ、何時ものことだしそれは気にしないことにした。しかし、まだ深夜だということには驚いた。もしや、一時間たりとも寝ていないのかもしれない。時計を見るとまだまだ一時を差している。
だとすれば、クレプスリーは起きている筈で……。
思考を働かせていると、服の裾を強く引っ張られた。何かと思い、見てみると其処には五歳くらいの男の子が立っていた。オレンジ色の髪が一面に生えており、何処かの誰かさんとは対照的だ。ぼくは不思議に思い、自分より遥かに小さな男の子の頭を撫でた。すると、男の子は何を血迷ったかぼくの手を叩いたのだ! そして、クレプスリーのような瞳をし訴えかけてきた。
「師になんと失礼なっ! 手下の癖に……、お前をそんな下等な人間に育てた覚えはないぞ」
「手下とか……。というか、君は何処から入ってきたの? お母さんは? お父さんは……」
「何を口走っているのだ。我が輩を小さな子供のように」
「だって、君子供でしょ? 大人なわけないよ。さあ、此処から出て行って」
と言いかけると、とてつもない力がぼくにのしかかる。男の子はぼくを押し倒していたのだ。
今にも殴ろうとしている。守ろうとしてももう遅い。ぼくは屈辱的なことを味わうことになるのだ。
きゅっと目を瞑り暴行を待ち構えていたら(そうするしかなかったのだ)、拳が当たる感触がない。殴るのを止めたのか、すっと体も軽くなる。
瞳を開けると腕組をしながら左頬の傷を引っかき、外の街を見ていた。その姿はまるでラーテン・クレプスリーのようだ。
「もしかして、クレプスリーだったり……」
「今頃気づいたのか。我が輩はお前をそんな鈍い男に育てた覚えは無いぞ」
きりっと睨む姿はクレプスリーそのもの。見れば見るほど、クレプスリーに見えてきて思わず噴出してしまう。
いやな予感というのはこういうことだったのか……。五歳の彼を見るとなると、今まで以上に大変になるかもしれない。
例えば、戦闘のときはぼく一人で戦わなければならないことになる。五歳の彼は人間以上に力があるとしても、戦力にはならないのは確かだ。油断させることは出来るが。
と、そんなことを考えるよりまずは、何でクレプスリーがこんな愛らしい姿になったのかを知らなければならない。子供の頃は、不細工ではなく本当に可愛かったということを思い知った。
「で、何でクレプスリーはそんな姿になっちゃったわけ? 魔法とか非現実的なこと有り得ないし……」
「お前への試練だろう。誰が与えた試練かは分からんが」
「全く迷惑な話だよ。この先、ぼくが結婚して子供が出来るなんてことはないしさ」
クレプスリーは浅く頷き、外の街からぼくに視線を移した。
「之からは、お前が我が輩の父親の存在となるのか」
「えっ、嫌だよ。ていうか、クレプスリーバンパイアだし、昼間に外へ出るチャンス無いじゃんか」
「子供になる期間だけ、人間として許された。視覚も嗅覚も鈍くなってしまった。だから、昼間へ外に出ることも可能になり、一緒にショッピングが出来る……という結論に達しないかね? シャン君よ」
やはり静まった夜には何の声も通ってしまうのだ。闇の恐ろしさ、というのを改めて感じたぼくであった……。口調は変わらない。
例え、ぼくより背が小さくて愛くるしい姿をしていたとしても、この胸の怒りと言うものは抑えられない。
「いやだ!」
ぼくの声はホテル中……いや、この世界中響き渡っただろう。
fin
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